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コンプライアンス違反の罰則とは 起こさないための対策と事例を詳しく解説

コンプライアンスという言葉が一人歩きし、正確にどういったものなのか認識している人がどのくらいいるでしょうか?

「なんか違反するとだめなんだよね?」など、今更知らないという訳にも…という方も多いと思います。
今回はコンプライアンスとは何か?違反の罰則はあるのか?など解説していきます。

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目次[非表示]

  1. 1.コンプライアンス違反とはなにか?
    1. 1.1.コンプライアンスとは
    2. 1.2.コンプライアンス違反とはなにか
  2. 2.コンプライアンス違反してしまうとどうなるのか?
    1. 2.1.行政処分
    2. 2.2.刑事罰
    3. 2.3.損害賠償請求
    4. 2.4.顧客離れやブランド力の低下
    5. 2.5.従業員の離職
    6. 2.6.株主離れ
  3. 3.従業員がコンプライアンス違反してしまった場合どうなるか?
  4. 4.コンプライアンス違反の取り締まりが厳しくなったのはなぜ?
  5. 5.コンプライアンス違反を起こさないための対策とは?
  6. 6.コンプライアンス違反した場合の対処法はなに?
    1. 6.1.発生原因や被害状況を迅速に確認する
    2. 6.2.専門家に相談してアドバイスしてもらう
    3. 6.3.メディア等へ把握した状況を「隠さず」に報告する
  7. 7.まとめ

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コンプライアンス違反とはなにか?

コンプライアンス違反とはなにか?

コンプライアンス違反とはなにか、分かりやすく解説していきます。

コンプライアンスとは

コンプライアンスとは日本語に直すと「法令遵守」という言葉になります。
つまり、この言葉からも分かる通り、法律などに背かずに守ること=コンプライアンスとなります。

上記のことから、企業におけるコンプライアンスとは、企業がルールに従って公平・公正に業務を遂行することを指しています。

参考記事:コンプライアンスとは?わかりやすく・簡単に意味や使い方を解説

  コンプライアンスとは?わかりやすく・簡単に意味や使い方を解説 近年、企業に対して「コンプライアンス」が求められる機会が多くなりました。もし企業がコンプライアンスに違反してしまうと、企業のイメージダウンはもちろん、従業員、株主、クライアントなどのステークホルダーからの信頼を失い、最悪の場合「経営破綻」にまで追い込まれることもあります。 そのため、企業はコンプライアンスの重要度をしっかりと認識し対策を行う必要があります。 今回は企業が求められている「コンプライアンス」の意味や関連用語、リスクについて分かりやすく解説し、最後にコンプライアンス遵守に重要な反社チェックについても紹介していきます。 RISK EYES


コンプライアンス違反とはなにか

コンプライアンスは企業がルールに従って公平・公正に業務を遂行することなので、違反している状態=企業及びその企業の従業員がルールに従わずに業務を遂行する状態のことをいいます。

ルールの範囲は法律や条例だけでなく、業務規則や業務マニュアルの社内規範、企業・社会倫理の倫理規範にも及びます。

例えば、個人情報漏洩や、違法な残業や賃金未払い、パワハラやセクハラなどのハラスメントなど広い意味では法律のようなルールだけでなく、モラルやマナーを違反する場合にもコンプライアンス違反に該当するということです。

参考記事:コンプライアンス・リスクとは?リスク管理方法とフローを解説

  コンプライアンス・リスクとは?リスク管理方法とフローを解説 昨今、「コンプラ」と略されるまで浸透したコンプライアンスですが、企業としてはその意味をしっかりと把握しておかなくてはなりません。 コンプライアンスとは、日本語に訳すと「法令遵守」になりますが、近年その意味は拡大しつつあります。たとえば、社会規範や社会道徳をはじめ、経営者や株主、従業員を含むステークホルダー(利害関係者)の利益や要請にかなうことも、その意味に含まれるようになっています。 こうしたコンプライアンスに違反する恐れのことを「コンプライアンス・リスク」といいます。2000年代に企業による不祥事が次々と発生してからというもの、日本ではコンプライアンスに関連する法案が多く成立しています。 そこで今回は、コンプライアンス・リスク対策に必要な知識と管理方法などを解説します。 RISK EYES


コンプライアンス違反してしまうとどうなるのか?

コンプライアンス違反してしまうとどうなるのか?

コンプライアンス違反してしまえば、当然、損害や損失をもたらします。
では、実際にどういった影響やリスクがあるのでしょうか?

  • 行政処分
  • 刑事罰
  • 損害賠償請求
  • 顧客離れやブランド力低下
  • 従業員離職
  • 株主離れ

上記のような影響やリスクが考えられます。
1つずつ解説していきます。

行政処分

行政処分とは「業務改善命令」「業務停止処分」などのことで、場合によっては、会社のすべての業務が行えなくなります。

2020年12月、ジェネリック医薬品メーカーが医薬品の不正製造を行い116日間の業務停止処分と業務改善命令を通達されました。
結局、その後も製造・販売の再開には至らず、2021年12月には工場などを別のジェネリック医薬品大手に譲渡する方針が発表され、業務は縮小されていく見通しのようです。

他にも、2021年3月には出版社がパズル雑誌の懸賞品を4年間に渡り、約7000商品を発送していなかったことが判明し、景品表示法違反で措置命令を受けました。
雑誌編集者が多忙なために発送業務が行えなかったとのことで、改善策として発送部門を新たに設置し再発防止に努めるとのことです。

※措置命令…不当表示により一般消費者に与えた誤認の排除、再発防止策の実施、今後同様の違反行為を行わないことを命ずること

このような行政処分を受けると、テレビや新聞などのニュースでも報道され、社会からは「行政処分を受けた会社」としてレッテルを貼られる恐れもあります。

刑事罰

コンプライアンス違反の内容によっては、経営者や従業員が逮捕されることもあり、罰金刑や懲役刑を受けることもあります。
例えば、脱税や横領、粉飾決算など不正に利益を得ていた場合です。

2021年3月に教育関連の団体で3年間の間で約3億2千万円に上る不正支出があったと明らかになりました。

その後も8千万円超の引き出しがあるなど、使途不明金の総額は4億円超に上り、調査の結果から、団体の前会長に横領での法的措置が検討されています。

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損害賠償請求

コンプライアンス違反によって、消費者や株主、取引先へ被害が及んだときには損害賠償請求の恐れもあります。

2014年7月、花火大会の露店で提供していた冷やしキュウリを食べた31人が食中毒を起こす事件がありました。
被害者たちは露店店主や市に対し損害賠償を求めた訴訟を起こしました。判決ではキュウリを漬けるバケツの衛生管理が不十分であったとして、合計で約1167万円の賠償命令が出ました。

「まぁ大丈夫だろう」という気のゆるみが甚大な影響を受けかねません。何かが起きてからでは遅いことがよくわかりますね。

顧客離れやブランド力の低下

コンプライアンス違反をすると、会社に対する信用は低下し、その結果顧客離れにもつながります。

例えば情報漏洩を起こしたり、従業員への残業代を支払ってなかったなどということが明るみになれば、「信用できない」会社だと判断され、他社へ乗り換えられる恐れがあります。

もし自分がその会社と取引していたら、どう思うでしょうか?
「そのような会社の商品は使いたくないな」と思うことは当然、ということです。

従業員の離職

企業が労働環境においてコンプライアンス違反を行っていれば離職率はもれなく高いです。
また、その過酷な労働環境が明るみになれば、新規採用においても「いい噂を聞かないから…」と敬遠されてしまい、良い人材は当然、競合に行くことでしょう。

労働環境のコンプライアンス違反以外でも、会社の不正に失望して離職する従業員も出てくる可能性は十分にあります。コンプライアンスの徹底は、会社を守るという観点からもとても重要です。

株主離れ

株主は株価低下の恐れがあるコンプライアンス違反に目を光らしています。
発覚時点で、株を手放す場合も。

もし仮に何とか説明をして回避できたとしても、コンプライアンス違反が原因で顧客離れまで起きれば業績悪化は避けれません。

結果的に多くの株主が離れることにもつながることになるでしょう。

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従業員がコンプライアンス違反してしまった場合どうなるか?

従業員がコンプライアンス違反してしまった場合どうなるか?

従業員がコンプライアンス違反となるのは、いわゆるセクハラと呼ばれるセクシャルハラスメントや、パワハラと呼ばれるパワーハラスメントなどの○○ハラスメントはもちろん、備品の持ち出しや横領、情報の漏洩などがあります。

また、従業員側にはそもそも知識がなく、知らないうちにコンプライアンス違反となっている場合も非常に多いです。
実際に従業員がコンプライアンス違反となった場合はどのような処分を受けるのでしょうか?

  • 注意処分
  • 謹慎
  • 減給
  • 査問委員会での検討
  • 論旨解雇
  • 懲戒解雇

重大なコンプライアンス違反の場合には解雇が適用されることもあります。
どのようなコンプライアンス違反の内容だったかによって処分の重さは変わってくるので、普段から何が違反にあたるのか、意識して行動することが大事です。

また、会社側からコンプライアンスに関する講義などを定期的に行うとよいでしょう。
従業員の意識向上につながりますので、積極的な情報を発信をおすすめします。

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コンプライアンス違反の取り締まりが厳しくなったのはなぜ?

コンプライアンス違反の取り締まりが厳しくなったのはなぜ?

コンプライアンス違反に対して世間からも厳しい目を向けられることが増えてきました。
これにはインターネットやSNSが発展したことで、誰でも情報の発信ができるようになったことが大きな要因の一つと考えられます。

2020年の帝国データバンクの調査によると、コンプライアンス違反による倒産は8年連続で200件を超えています。

参考:帝国データバンク「コンプラ違反倒産、8年連続で200件超」

現代では、個人が気軽に情報を発信できるため、特にネガティブな情報は世の中に露見しやすくなっています。

最近でも外国人の技能実習生がいじめられている動画がSNS上でアップされ、そこから多くのメディアが報道する事態に。
結果的にその会社は行政処分を受けることになり、今後5年間、技能実習生を受け入れることができなくなりました。

個人が発信できる時代では、嘘やごまかしは効かず、気軽に発信できるからこそ、会社の不正や不祥事は世の中に露見しやすくなってきています。

すぐに情報が拡散される世の中なので、より一層会社側は気を付けていかなければなりません。
今一度、自社のコンプライアンスは遵守されているか確認することをおすすめします。

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コンプライアンス違反を起こさないための対策とは?

コンプライアンス違反を起こさないための対策とは?

コンプライアンス違反の対策として、できることはどういったことでしょうか?

  • 企業理念で違反を許さないことを打ち出す
  • 担当部署や委員会の設置
  • 就業規則、行動規範、業務マニュアルへの記載
  • 社内の通報、相談窓口、ホットラインの設置
  • コンプライアンス教育

どれだけ事前に対策ができているかが重要になるわけですから、全社的な意識改革と環境整備を早急に進めていくと良いでしょう。

また、このような対策はすべてを自社内で決定せず、専門家や専門機関から第三者の意見をもらいながら進めていくとリスク排除にも役立つかと思います。

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コンプライアンス違反した場合の対処法はなに?

コンプライアンス違反した場合の対処法はなに?
どれだけ対策をしていてもコンプライアンス違反が起きることはあります。
その場合の対処法はどういったものがあるのでしょうか?

発生原因や被害状況を迅速に確認する

もし、コンプライアンス違反が判明した場合、できる限り早くその発生原因や被害状況を特定する必要があります。
事前対策の強化で、「このコンプライアンス違反が起きたらこう動く」など取り決めておき、迅速に動けるように体制を整えておくことがよいでしょう。

専門家に相談してアドバイスしてもらう

コンプライアンス違反が起きてしまった場合には、自分たちだけで対応しようとせず、専門家である弁護士に相談して適切なアドバイスをもらうのが大事です。

取引先や顧客への謝罪や、裁判などの準備、報道への対応など対応しなければならない可能性があります。
顧問弁護士や付き合いのある弁護士にすぐに相談できるような体制を整えておきましょう。

メディア等へ把握した状況を「隠さず」に報告する

コンプライアンス違反が発生した場合、今後の企業の透明性を確保するためにもメディアへは何も隠さずに公表すべきです。
下手に隠して後から情報が流失した場合、最初からすべてを公表していたケースよりも社会的信用を失う可能性があります。

また、メディアなどの外部への報告だけでなく、従業員などの会社内部に対しても真摯に対応することが必要です。
世間にばかりに気をとられて、従業員への対応が後手になってしまえば、従業員からの信用もなくなってしまいます。

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まとめ

ここまでコンプライアンス違反について解説してきましたがいかがでしたか?
違反が起きてからでは遅いので、事前にどれだけ従業員への教育や環境整備をできるかが鍵になってくるというのを理解いただけたかと思います。

危険性を知ることでどれだけのリスクがあるかを把握し、このままではまずいと思ったら是非、コンプライアンス対策を始めてみてはいかがでしょうか。
対策を後回しにせず、コンプライアンスへの向き合い方を今一度、考えてみましょう。

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佐々木 雄輝
佐々木 雄輝
2022年にソーシャルワイヤー株式会社に入社。 反社チェックサービス『RISK EYES』のマーケティング施策の企画立案を担当。
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