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景品表示法違反とは?事例から見る企業リスクと防止策を解説

企業が広告・販促活動を行ううえで理解しておきたいのが景品表示法です。

消費者保護を目的とした重要な法律であり、違反すれば行政処分や課徴金だけでなく、企業ブランドの信用低下にもつながります。

この記事では、景品表示法の基本から、実際の違反事例、企業が負うリスク、そして防止策までを体系的に解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.景品表示法とは?企業が理解すべき基本ポイント
    1. 1.1.景品表示法の目的と規制内容
    2. 1.2.不当表示の種類
    3. 1.3.景品規制の基本ルール
  2. 2.景品表示法違反の代表的な事例とその問題点
    1. 2.1.優良誤認に該当した事例
      1. 2.1.1.実際より高品質に見せたケース
    2. 2.2.有利誤認に該当した事例
      1. 2.2.1.割引率の誤表記・二重価格表示
    3. 2.3.景品類の過大提供による違反事例
  3. 3.景品表示法違反が企業にもたらすリスク
    1. 3.1.措置命令や課徴金の対象となるケース
    2. 3.2.ブランド毀損・信用低下の影響
    3. 3.3.SNS時代における炎上リスク
  4. 4.景品表示法違反を防ぐためのチェックポイント
    1. 4.1.広告・キャンペーン表現の事前チェック
    2. 4.2.二重価格表示の適正運用
    3. 4.3.第三者レビュー・口コミの扱い方
      1. 4.3.1.ステルスマーケティングとの関連リスク
  5. 5.広告運用を委託する際の注意点
    1. 5.1.広告委託先・販売代理店のコンプライアンスリスク
    2. 5.2.不当表示を行う企業との取引がもたらす危険性
    3. 5.3.反社会的勢力との関係が疑われる事業者との取引リスク
  6. 6.まとめ

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景品表示法とは?企業が理解すべき基本ポイント

景品表示法とは?企業が理解すべき基本ポイント景品表示法は、企業の広告・販促活動における「誤解を招く表示」や「過度な景品提供」を防ぐための法律です。

消費者の正しい判断を守ると同時に、企業間の公正な競争環境を維持する役割もあります。

マーケティング・営業・法務・コンプライアンスなど、広告や販促に関わる部門では、広告表現のチェック体制を整えるうえで欠かせない知識です。

Webサイトやキャンペーン告知なども規制対象となるため、部門横断での管理が求められます。

景品表示法の目的と規制内容

景品表示法の目的は、消費者が商品・サービスを選ぶ際の誤認を防ぐことです。
企業が注意すべき規制は、主に不当表示の禁止と景品類の過大提供の禁止の2つです。

不当表示は広告文言や比較表示など幅広い領域が対象となり、景品規制はキャンペーンの景品額や提供方法に制限を設けています。

BtoB企業でも資料請求特典やセミナー参加特典が規制対象となる場合があるため、企画段階で確認しておくことが重要です。

関連記事:企業法務の役割と重要性とは?主な仕事や関連する法律について解説

不当表示の種類

不当表示は「優良誤認」と「有利誤認」に分類されます。

優良誤認は、実際よりも品質・性能が優れていると誤解させる表示で、「業界最高水準」「国産100%」など、根拠が曖昧な表現が該当する可能性があります。

有利誤認は、価格や条件が実際より有利に見える表示で、実績のない通常価格を比較対象にした割引表示が典型例です。

いずれも消費者に誤解を与えるおそれがあるため、企業は表示根拠の管理を徹底する必要があります。

景品規制の基本ルール

景品規制は、懸賞やキャンペーンで提供できる景品の「金額上限」や「総額」を定めたルールです。

一般懸賞・共同懸賞・総付景品など、形式ごとに基準が異なり、取引価額に応じて上限が変動します。

BtoB企業でも、特典付きキャンペーンが規制対象となる場合があるため、景品額の設定には注意が必要です。

違反を避けるためには、企画段階で景品規制の適用範囲を確認することが重要です。

関連記事:コンプライアンスと法務の違いは?業務内容や部門を分けるメリット・デメリットを解説

景品表示法違反の代表的な事例とその問題点

景品表示法違反の代表的な事例とその問題点景品表示法違反は、広告やキャンペーンの内容が実際と異なる場合に発生することがあります。
誤解を招く表現は消費者の判断を誤らせるだけでなく、企業の信用を大きく損ないます。

行政処分が下されると、ニュースやSNSで拡散されることもあり、ブランドイメージの低下につながる点が大きな問題です。

優良誤認に該当した事例

優良誤認とは、商品やサービスの品質・性能を実際以上に良く見せる表示のことです。

企業が意図的に誇張していなくても、結果的に誤解を与える表現であれば違反となる可能性があります。

関連記事:中小企業が法務トラブルを防ぐには?法務部門の重要性と導入のポイントを解説

実際より高品質に見せたケース

わかりやすい例として、食品メーカーが「国産原料100%」と表示していたものの、実際には外国産原料が含まれていた事案があります。

このような品質を偽る表示は、消費者の信頼を大きく損なう典型的な優良誤認です。

また、化粧品や健康食品の分野では「医学的に効果が証明されている」「短期間で必ず改善する」など、根拠が不十分な表現が問題になるケースもあります。

数字や専門用語を使った訴求は一見すると説得力があるように見えるため、特に慎重な表現が求められます。

有利誤認に該当した事例

有利誤認は、価格や条件が実際よりも有利であると誤認させる表示です。
割引キャンペーンやセールを行う企業では、特に注意が必要な領域です。

関連記事:予防法務とは?重要性と具体的な業務内容、注意点を解説

割引率の誤表記・二重価格表示

例としては、BtoB向けSaaS企業が、資料請求者向けに「今だけ導入費用50OFF」と表示してキャンペーンを実施していたものの、実際には通常時も同じ割引条件で案内していたケースです。

この場合、読者に「期間限定で通常より有利な条件で契約できる」と誤認させるおそれがあり、有利誤認表示に該当する可能性があります。

特にBtoB商材では、広告やLP、営業資料、メール文面など複数の接点で同じ訴求が使われるため、価格条件やキャンペーン期間の根拠を社内で管理しておくことが重要です。

消費者に「お得に買える」と思わせる表現は集客効果が高い一方で、誤解を招くと問題視されやすくなります。

景品類の過大提供による違反事例

景品規制違反は、キャンペーンで提供する景品の金額や提供方法が基準を超える場合に発生します。

懸賞や抽選キャンペーンは集客効果が期待できる施策ですが、景品の上限額や総額には細かいルールがあります。

過去には、高額な家電や旅行券を景品として提供したキャンペーンが、基準を超えていたために措置命令を受けた事例があります。

景品規制は、取引価額や提供形式によって上限が変わります。
「豪華景品で集客したい」という意図があっても、基準を超えると違反となり、結果的に企業の信頼を損なうリスクが高まります。

そのため、キャンペーンの企画段階で景品規制の適用範囲を確認することが重要です。

関連記事:コンプライアンスが重要視される理由とは?必要なワケを解説

景品表示法違反が企業にもたらすリスク

景品表示法違反が企業にもたらすリスク景品表示法に違反すると、行政処分だけでなく、企業の信用やブランド価値にも深刻な影響が及びます。

広告やキャンペーンは企業の顔ともいえる存在であり、誤表示が発覚した場合の影響は大きく、事業全体に及ぶこともあります。

ここでは、特に注意すべき三つのリスクを整理します。

措置命令や課徴金の対象となるケース

景品表示法違反が確認されると、「措置命令」が出されることがあります。

これは、違反内容の公表や再発防止策の実施を求めるもので、企業名が公的に公開されるため社会的な影響が大きい処分です。

さらに、売上額に応じて課される課徴金の対象となる場合もあります。

課徴金は数百万円から数億円規模になることもあり、財務面での負担は軽視できません。
特に、割引表示や品質訴求など売上に直結する広告で違反が発生した場合、課徴金の対象となりやすいため注意が必要です。

関連記事:コンプライアンス違反の処分とは?企業・社員への処分の内容と対策方法を紹介

ブランド毀損・信用低下の影響

景品表示法違反は、法的処分以上に「企業の信用」を大きく損なう可能性があります。

誤表示が発覚すると、消費者は「この企業の情報は信頼できない」と感じ、購買意欲の低下や解約につながることがあります。

また、取引先からの評価が下がり、ビジネスパートナーとの関係に影響が出るケースもあります。

特に食品・化粧品・健康関連など、信頼性が重視される業界ではブランド毀損の影響が長期化しやすい点に注意が必要です。

信用回復には時間とコストがかかるため、日頃からの表示管理が欠かせません。

SNS時代における炎上リスク

現代では、景品表示法違反が発覚するとSNSで短時間のうちに拡散され、いわゆる「炎上」につながる可能性があります。

誇大広告や不当な割引表示はユーザーの反応が強く、短時間で広がりやすい傾向があります。

さらに、ステルスマーケティングなどの問題と結びつくと、批判が一気に拡大することもあります。

企業が意図していなくても、消費者が「だまされた」と感じれば炎上の火種になり得ます。
こうしたリスクを避けるためにも、広告表現の事前チェックや不当表示への理解が重要です。

関連記事:SNS時代のレピュテーションリスク対策とは?企業への影響と炎上の種類も解説

景品表示法違反を防ぐためのチェックポイント

景品表示法違反を防ぐためのチェックポイント景品表示法違反は、企業の広告やキャンペーンの運用体制を整えることで防ぎやすくなります。

特に、表示内容の確認不足や「慣例的に使っている表現」が原因で違反が起きるケースが多いため、日常的なチェックプロセスが重要です。

ここでは、実務で押さえておきたい三つのポイントを整理します。

広告・キャンペーン表現の事前チェック

広告文言やキャンペーン告知を作成する際は、まず「事実に基づいた表現かどうか」を確認することが基本です。

No.1」「最短日で効果」などの強い訴求は、根拠資料が求められるため、曖昧なまま使用すると不当表示に該当する可能性があります。

また、画像やグラフの使い方にも注意が必要です。
実際のデータと異なる印象を与える加工や、誤解を招く比較表は優良誤認につながる可能性があります。

広告制作の段階で、担当者だけで判断せず、複数人でチェックする仕組みをつくることが効果的です。

関連記事:企業のリスクマネジメントとは?リスクの種類や基本プロセス・手法をわかりやすく解説

二重価格表示の適正運用

割引表示を行う場合は、比較対象となる「通常価格」が適正に設定されているかが重要です。

通常価格として表示するには、一定期間その価格で販売していた実績が必要で、短期間だけ高い価格を設定して割引率を大きく見せる行為は二重価格表示に該当する可能性があります。

また、「期間限定」と記載する場合は、実際に期間が明確であることが必要です。
曖昧なまま延長を繰り返すと、有利誤認として指摘される可能性があります。

割引施策は集客効果が高い一方で、誤表示が起きやすい領域のため、価格設定の履歴管理を徹底することが求められます。

第三者レビュー・口コミの扱い方

口コミやレビューは消費者の判断に大きく影響するため、扱い方を誤ると景品表示法違反につながる可能性があります。

特に、企業が依頼して作成されたレビューを「自然発生した口コミ」であるかのように見せる行為は問題となります。

ステルスマーケティングとの関連リスク

企業が関与しているにもかかわらず、その事実を明示しない宣伝行為はステルスマーケティングとされ、2023年から景品表示法の規制対象になりました。

たとえば、インフルエンサーに依頼して商品を紹介してもらう場合、企業が提供したものであることを明示しなければ、消費者を誤認させる行為とみなされる可能性があります。

口コミを広告に利用する際は、企業の関与を明確にし、誤解を与えない形で掲載することが重要です。

関連記事:レピュテーションリスクの原因を作らないための対策とは?顕在化したときの対処法も解説

広告運用を委託する際の注意点

広告運用を委託する際の注意点多くの企業では広告制作や広告運用を外部の代理店へ委託しています。
しかし、委託した場合でも景品表示法違反の責任が免除されるわけではありません。

広告運用を外部に任せる場合でも、景品表示法違反が発生した際の責任は、最終的に広告主が負う可能性があります。

委託先の判断や運用方法が不適切だと、企業は意図せず違反に巻き込まれる可能性があります。
ここでは、広告運用を委託する際に押さえておきたいポイントを解説します。

広告委託先・販売代理店のコンプライアンスリスク

広告代理店や制作会社が誇張表現や根拠のない訴求を行った場合でも、行政処分の対象となるのは広告主です。

たとえば、成果を出すために「No.1」「最安値」などの強い表現を提案され、そのまま掲載してしまうケースは少なくありません。

そのため、委託先を選ぶ際は、法令遵守の姿勢や過去のトラブル有無を確認することが重要です。

また、契約書に法令遵守義務や責任範囲を明記し、制作物は企業側でも必ず表示内容のチェックを行う体制を整える必要があります。

関連記事:コンプライアンス違反の事例を紹介 ハラスメントとの関係も解説

不当表示を行う企業との取引がもたらす危険性

共同キャンペーンやタイアップ企画では、相手企業の広告表現が不適切だと、自社も同じ広告主として責任を問われる可能性があります。

過去に景品表示法違反で措置命令を受けた企業と取引する場合、再発リスクやトラブルに巻き込まれる可能性もあります。

そのため、取引開始前に相手企業の評判や行政処分歴を確認するコンプライアンス調査を行うことが有効です。

信頼性に懸念がある企業との取引は、自社のブランドにも悪影響を及ぼす可能性があります。

反社会的勢力との関係が疑われる事業者との取引リスク

広告委託先を選定する際は、景品表示法への対応だけでなく、取引先としての信頼性も確認しておく必要があります。

たとえば、反社会的勢力との関係が疑われる事業者と取引すると、景品表示法違反に限らず、企業の信用そのものが大きく損なわれる可能性があります。

特に、極端に安価な広告運用サービスや、実態の見えにくい代理店には注意が必要です。

委託先を選ぶ際は、反社チェックや企業情報の確認を徹底し、不審な点がある場合は取引可否を慎重に判断することが重要です。

関連記事:反社チェックに関するルールはある?チェックのタイミングや社内の対応手順も解説

まとめ

景品表示法違反は、企業の広告活動に大きな影響を与えるリスクです。

誤解を招く表示や不適切なキャンペーン運用は、行政処分だけでなく、ブランド信用の低下やSNSでの炎上につながる可能性があります。

日常的なチェック体制を整え、不当表示や景品規制の理解を深めることで、企業はトラブルを未然に防ぎやすくなります。

特に、広告表現の根拠管理、二重価格表示の確認、口コミ・レビューの適切な表示、広告委託先のコンプライアンス確認は重要なポイントです。

自社の広告・販促活動に不安がある場合は、社内の確認フローや委託先管理の体制を見直し、必要に応じて専門家やチェックツールの活用を検討するとよいでしょう。

関連記事:企業活動におけるコンプライアンスとは?違反を防ぐ対策についても解説
関連記事:レピュテーションリスクの種類とは?リスクを下げる対策も解説

RISK EYES編集部
RISK EYES編集部
反社チェックツール「RISK EYES」のブログ編集部です。反社関連の情報だけでなく、与信やコンプライアンス全般、IPO準備などについても執筆しています。
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